柾目(クォーターソーン)のネックが横方向に曲がってしまったNash guitarsのテレキャスター。
柾目というと弦の引っ張りに対して強いといいますか、素直に反ってくれるメリットがありますが、実はこの横方向の反りは木材的には自然な反り方向だったりします。
元々の木材の乾燥具合や製作時の環境によって楽器になってから柾目のネックで稀にこの様な反りが出ることがあります。
誰が悪いというわけではなく、自然のものなので仕方のない領域の部分ですね。
それに合わせて楽器として機能してくれる様に作業させていただきました。
6弦が押弦できるギリギリの状態。ナットのピッチを7mm→6.8mmに変更し1弦側に寄せることで6弦の弦落ちを回避。ブリッジサドルもGotohのIn -Tuneサドルに変更しオクターブもバッチリ合うようになりました。
作業前。5フレット付近が特にギリギリです。
作業後。
下が元のナットです。1弦の位置はそのままに、弦ピッチを狭くします。結果6弦をかなり内側に入れることができました。イレギュラーな場所に溝位置が来ますが、今回はこれが正解。
お預かり時のサドルの状態。6弦を1弦側に寄せることで
ですがこれではオクターブが合いません。
GotohのIn-Tuneサドルです。3連ながら弦の
オクターブもバッチリ合いました。