オーダーの北海道木材を使用したベース製作も進んでおります。
ネック加工が完了しました。
続いてボディ加工です。カーリー&スポルテッドのケヤマハンノキです。輸入材でいうとアルダーですが、それよりも比重は軽い印象です。
今回はカーリー&スポルテッドですが、プレーンな木目のものも赤味や黄色味が入り混じり、ナチュラル仕上げでも映えると思います。
切り出し、ザグリ加工が終わり、カットのラインを決めて行きます。PCでもシミュレーションしていますが、こういうのは現物に手書きがしっくりきます。
今回から導入した研磨用のベルトサンダー。ずーっと欲しくて探していた機械です。
ギター製作にちょうど良いサイズが中古でなかなか出てこない機械なのですが、この度ご縁があって手にすることができました。
今までは手でゴシゴシしていた生地研磨の作業が10分の1くらいの時間で終わります。
また、ESPの工場勤務時代に一番最初に使わせてもらった思い入れのある機械でもあります。
加工の動画をアップしてみました。
面もバシッと仕上がるので美しいです。木目もグッと浮き出てきます。
最終仕上げの研磨の前に仮組み。各部不具合がないか最終確認します。
今回の目玉はHipshotのXtenderが4つのヘッドです。
ソロベーシストのオーナー様のリクエストによる特別仕様です。
通常、エクステンダーは4弦に取り付けてE→Dに瞬時に変更。なんかがよくある使い方ですが、こちらのオーナー様はオープンチューニングを何パターンか切り替えて使ったり、曲中にベンドしたりして使うそうです。実際に演奏を目の前でみさせていただきましたが、感動しました。
というわけで、重要になってくるのがエクステンダー使用時の弦の滑りです。
詰め込んだ要素としては
・ヘッド角、ペグの落とし込みを最適化し0フレットに必要以上のテンションかけない(1、4弦と2、3弦で落とし込みの深さを変えています)
・ナットはシリコンオイル漬
・Hipshotのテンションピンを改造し使用
この3点です。
考えに考え抜いたヘッド。
私の魂が込められています。笑
裏はこんな感じです。
稼働時にギリギリ干渉しないような設計にしました。
塗装前の生地研磨が完了しました。
塗装完了。半ツヤ仕上げです。
木目がさらに際立ちます。
組み込み中です。
細かいところですが、ストラップピンのビス受けのところはイタヤカエデで補強してあります。
ナットのオイル浸透マシン(マシンは大袈裟か)は真空ポンプとガラス製の保存容器を組み合わせた自作のものです。
パネルはステンレス板を貼り、シールディングと磁石の着脱仕様の機能を兼ねています。
また、ターミナルをつけてコンデンサーを着脱式にしました。こちらもオーナー様のリクエストです。
フィンガーランプもケヤマハンノキで製作しました。
次回完成写真公開いたします。